食品は空気と接すると、その中の酸素によって酸化して、味やにおいが変わったり、変色してしまいます。

それを防ぐのが、酸化防止剤です。

今回は、酸化防止剤のBHAを解説します。

 

その用途と人体影響について

酸化防止剤はいくつかありますが、BHA(ブチルヒドロキシアニソール)はもっとも危険なものです。

 

発ガン性の危険

なぜなら、発ガン性があるからです。

 

今から20年以上前に、名古屋市立大学の研究グループがBHAを0.5%および2%含むエサをラットに与えて、2年間育てたところ、2%群で前胃にガンが発生したのです。

 

そこで、当時の厚生省は、BHAの使用を禁止したのです。

ところが、欧米列国からクレームが入ります。

自国でいろいろな食品にBHAが使われていたので、アメリカやイギリスでは「日本で使用禁止にされると、国内の国民や情報メディアが騒ぎ立てる。」ということが理由だったようです。

 

本来なら、こんなクレームなど払いのけてでも、実験結果にもとづいて使用を禁止すべきです。ところが、あっさりとクレームを受け入れ方針転換したわけです。

いつも、日本は外圧に弱いようです。

 

しかし、発ガン性のあることが分った以上、そのまま以前と同じように使用を認めることは出来ません。

そこで、“或る妙案”が考え出されたのです。

【制限方法】

添加できる食品を「パーム原料油」と「パーム核原料油」に限定したのです。

そして、それらから作られた油脂には、「BHAを含有するものであってはならない」としました。

 

バーム油とは、ヤシ油のことです。これで、実際にはBHAの使用はほとんど無くなり、その害もほとんど無くなっていました。

ところが、1999年4月、この条件は突然撤廃されてしまいました。

 

その結果、BHAや油脂やバター、魚介乾製品や魚介冷凍品などの水産加工品に使用できるようになり、しかもそれらの製品に「BHAが残留してもかまわない」ということになったのです。

 

【厚生省の撤廃理由】

「人間には前胃がなく、ガンをおこすかは不明」というからビックリします。

この役所は、業者や外国政府の意向や利益を優先させたことになります。

 

環境ホルモンの危険

一方、日本にBHAの使用を認めるようにクレームをつけてきたアメリカから、『BHAが環境ホルモンである』との指摘がありました。

つまり、米国でもBHAの使用で社会問題になったと言うことで、タフツ大学の研究者が乳がん細胞を使った実験では、BHAが環境ホルモンとして作用することを確認したそうです。

 

BHAが実際に環境ホルモンとして作用するとなると、食品に微量でも残留していると今後も未知の危険性が出てくるわけです。

 

イギリスの小児病院では、多動などの原因になるのではないかと、BHAの摂取を制限指導しているとの情報もあります。